いわゆる介護マニュアルではなく、この本の物語を
構成する「エッセイ」部分は漫画になっているので
とても読みやすい。
特に介護の場面は暗く、重い内容になりがちだが、
北川さんのやわらかい絵が読者を構えさせることなく
読ませてくれます。
随所に監修者の長尾和宏さんの医療コラム、また著者の
丸尾多重子さんに聞く介護の悩みQ&Aがあり、経験者の
切実な悩みにまるちゃんが独特の言い回しで答え、
認知症の家族を持つ者の心を「スッ」と楽にさせて
くれます。
巻末には「困ったときに頼れる連絡先」、「編集部が
厳選した認知症や介護のことをもっと知りたい人の
ためのおすすめ本」を紹介しています。
同様の悩みを抱える方々に是非読んでいただきたい1冊です。
「心がすっと軽くなるボケた家族の愛しかた」
長尾和宏/監修 丸尾多重子/著 北川なつ/漫画
高橋書店
1,188円
【さいたま朝日2015年12月号掲載】
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