与楽の飯 東大寺造仏所炊屋私記
澤田瞳子
光文社・1,728円
奈良時代、東大寺の大仏建立は、国家の威信をかけた一大事業だった…。
造仏所に徴発されてきた真(ま)楯(たて)は、仏を信じていない。だが、同じ境遇の
仲間たちと、造仏所の炊男(かしきおとこ)・宮麻呂が作る一膳の飯をよりどころに、
厳しい労苦に耐えていく。
餅(もち)飯(いい)、糟(かす)湯(ゆ)酒(ざけ)、鶏の醤焼き。各話の最後に添えられる食事のイラストが、
なんともあたたかく、おいしそうです!
時代を越えて私たちの胸を打つ、生と死と、食の物語。
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