「北条家の旧領関東240万石を差し上げよう」天正18年、
落ちゆく小田原(おだわら)城を眺めながら、豊臣秀吉は
徳川家康に囁きました。
その真意は、低湿地ばかりが広がる関東の土地と、豊饒な
現在の所領、駿河、遠江、三河、甲斐、信濃との交換です。
愚弄するかのような要求に家臣団が激怒する中、なぜか
家康は一人その国替え要求を受け入れました。
低湿地の広がる土地を見た家康は、何を考えていたのか?
日本史上最大の街づくりはどのように行われたのか?
逆境に負けず挑戦をし続けた家康と家臣の物語。
家康、江戸を建てる
門井慶喜
祥伝社・ 1,944円
【さいたま朝日2016年4月号掲載】
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